腎臓には、次のような大切な働きがあります。
(1) 体の水分の調節
激しい運動をするとたくさんの汗をかき、いくら水分を取っても濃い茶色の尿がほんの少ししか出ません。逆に何杯ものビールを飲んだ時は、水のように薄い尿がたくさん出ます。これは、腎臓が体内の水分を調節して脱水や溢水にならないようにコントロールしているからです。
(2) 電解質の調節
塩分を多く摂取するとのどが渇くのは、水分を多くとることで体液を薄め、尿として塩分や水分を体の外に出し、血液中のナトリウム濃度を一定に保ちます。
カリウムは本来、体をつくっている細胞の中にあるものですが、細胞の外に出てくると不整脈が起きたり、心臓が止まったりするので注意が必要です。
(3) 血液を弱アルカリ性に保つ
腎臓が悪くなってくると、血液が段々と酸性に傾いてきます。
体中の老廃物(尿素窒素、クレアチニン、尿酸など)を血液からこしだし、尿として体外へ排泄します。
(1) エリスロポイエチンの産生
造血刺激ホルモンで赤血球の産生を促進し、貧血を改善させます。
(2) ビタミンD の活性化
腸から血液内へのカルシウムの吸収や骨へのカルシウム吸収を助けます。
(3) 血圧の調整
血圧に関与するホルモンを産生し、血圧のコントロールを行います。